金峯山寺(きんぷせんじ)

今日は、吉野の桜を見に金峯山寺に、やって来ました。

金峯山は、金峰山修験本宗(修験道)の本山で、本尊は蔵王権現(ざおうごんげん)、開基(創立者)は役小角(えんのおづぬ)と言われます。

修験道(しゅげんどう)とは、山岳信仰に神道、仏教、道教が習合した宗教で、その開祖が役小角です。

山で修行をする天狗のような格好をした人達です。

役小角が修行をして、蔵王権現を感得し、その姿を桜の木で刻み、 お堂を建ててお祀りしたのが金峯山寺、蔵王堂の草創で、そのことから、桜が保護、献木されて吉野山が桜の名所となったと言われます

修験道は、本山派と、当山派の二つがあり、本山派は天台宗系(台密)で、主に熊野で活動し、総本山は聖護院になります。


もう一方の当山派は真言宗系(雑密)で、吉野を主な活動地とし、総本山は醍醐寺三宝院になります。


金峯山寺は中興の祖と言われる聖宝という人物が、醍醐寺を開いた真言宗の僧だったことから、当山派との繋がりが強かったようです。

金峯山寺は、平城京の南に位置することから「鳳凰」(ほうおう)のお寺とも言われます。(大和四神)

 

役小角は、賀茂氏の出身で、秦氏の末裔になります。

 

蘇我氏と共に、和歌山など、近畿の南側に勢力を持つ氏族でもあり、初めのうちは、孔雀明王(素戔嗚尊)を信仰していました。

 

偶然なのか、大和四神のお寺は、「玄武」(げんぶ)の西大寺(藤原氏)、「青龍」(せいりゅう)の室生寺(物部氏)、「鳳凰」(ほうおう)の金峯山寺(秦氏)、「白虎」の信貴山朝護孫子寺(大伴氏)と、それぞれの氏族に対応しています。

桜には坐蔵(さくら)という意味があります。

 

息長氏の彦坐王の坐(ざ)と、屯倉の管理を任された大蔵、内蔵、斎蔵の秦氏の蔵(くら)を表します。


息長氏の神功皇后は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の妃となった木花開耶比売命(このはなさくやひめ)という桜の女神を象徴するようです。

こちらのお店で休憩しました。

壁面がみんな窓ガラスになっていました。

満開の桜を見ながらお茶出来るなんて幸せです。

写真では分りにくいのですが、窓側は崖で、桜の山を見下ろす感じです。

甘いものが欲しくなったので、さくらアイスを注文しました。

400円です。

桜を見ながら桜の味を楽しめて良かったです。

さあ、店を出て、先に進みましょう。

店を出て少し歩くと、無料の休憩所のような所もありました。

ここからも桜を見れます。

華やかです。

桜の紅茶を売っていたので購入しました。

確か650円?でした。

家に帰ってからいただきました。

桜の花びらも入っていて、美味しかったです。

鮎の塩焼が500円で売っていました。

吉野川の鮎のようです。

桜の咲く季節に採れる鮎は、桜魚(さくらうお)と呼ばれるそうです。

塩味がきいていて、外で食べると余計に美味しく感じます。

子持ちでした。

こちらは、日本三鳥居の一つ、金峯山寺の銅の門(かねのもん)です。

厳島神社の朱丹の門(きのもん)、四天王寺の石の門(いしのもん)が、日本三鳥居と呼ばれています。

もうすぐ目的地です。

着きました。

蔵王堂です。

蔵王権現(ざおうごんげん)という神様が祀られています。

釈迦如来、弥勒菩薩、観音菩薩の三位一体の神様だそうです。

 

「鳳凰」は太陽の鳥で「赤」を象徴します。

 

しかし、蔵王権現は何故か「青」の姿をしています。

 

蔵王権現の「青」は深い慈悲の心を表していると言われますが、「青」は東を守る「青龍」の色です。

 

海神(わだつみ)の色であり、水軍を引き連れて饒速日命(にぎはやひのみこと)の妃となった市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)の「苔のむした巌(いわお)」の色を象徴します。

 

細石(さざれいし)が積み重なった巌で、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の妃となった木花開耶姫(このはなさくやひめ)の「桜」とは真逆の磐長姫(いわながひめ)の「岩」になります。

 

通常、磐長姫は「玄武」の「黒」(玄)を表すのですが、さらに物部氏の「青」に変えられものと思われます。

 

「青丹よし」とは、孔雀石から採れる緑青(ろくしょう)の色が大和の風景の色だという言葉で、「丹」(に)の鳳凰の「赤」ではなく青龍の「青」が良いということです。

 

持統天皇(じとうてんのう)は賀茂神社(かもじんじゃ)の象徴である「鴨」(かも)を表していて、水鳥の水の色も、鴨の頭の色も、双葉葵(ふたばあおい)の色も、みんな「青」が関係します。

 

「青丹よし」の「よし」は「𠮷野」の「吉」(よし)で、若草(わかくさ)の「青」い「野」が良い事を表します。

 

昔は3月3日の「雛祭り」(ひなまつり)に、蓬(よもぎ)の若草で作った「草餅」(くさもち)を食べて女の子が健康に成長するように祈りました。

 

雛祭りの「雛」(ひな)は女子の「雛形」(ひながた)=「人形」の意味で、女の子は男の子と戦うのではなく、結婚する事が幸せだと平安時代の宮廷の結婚式を模した形になります。

 

素戔嗚尊と戦おうとした天照大神の「雛形」であり、青い「鳳凰」の「雛」(ひな)になります。

 

私は「鳳凰」を表す瓊瓊杵尊と「青龍」を表す饒速日命が、「天照大神と素戔嗚尊の誓約(うけい)」で入れ替わったものと思われます。

 

これは、蘇我氏と物部氏の関係が入れ替わった事を表します。

 

それによって、太陽神だった素戔嗚尊が「白」の風神となり、「青」を表す出雲神の饒速日命が太陽神になったということです。

YouTubeに、JR東海さんの金峯山寺のCMの動画があったので載せておきます。

コメント: 0 (ディスカッションは終了しました。)
    まだコメントはありません。